DJ Kamiking blog "LIFE"

日々、思うこと。そして、伝えたいこと。自身のDJスタイル同様「ジャンルレス」に、様々なコトを発信したい。

「クラブにおける写真・動画撮影」についての考察

夜も、蒸し暑い日が続きますね。

湿気にめっぽう弱い私としては、

早く梅雨明けしないものかと、

首を長くして待っているところです。

 

さて、先ず持って。

 

朝倉・日田地方を襲った豪雨被害に遭われた皆様へ、

謹んでお悔やみ・お見舞いを申し上げます。

1日でも早く、元の生活が送れるようになるよう、

心よりお祈りすると同時に、何か協力できることがあれば、

微力ながらお力添えをしていければと思っております。

 

 

ここから本題。

 

 

先日、Facebookで、たまたま目にしたこの記事について、

私なりの考察を、ここに記したいと思います。

 

 

【ナイトクラブで写真撮影が禁止される理由】

https://www.redbull.com/jp-ja/phones-in-clubs?linkId=39501096

 

 

あくまで、私個人の意見としてですが、

記事の内容には、ほぼ全面的に同意します。

 

このことは、先日Twitterのほうにも

半ばボヤキのように書いたことですが、

ここ一番!というクライマックスの場面で、

まるでパパラッチのように、バシャバシャ写真を撮ったり、

DJブース前でピクリとも動かす、ひたすら動画撮影をされると、

せっかくDJ・アーティストがつくりあげてきた世界観が、

一気に台無しになってしまう、という経験を、

ここ最近、クラブで頻繁にするようになりました。

 

記事にもあるとおり、クラブの本質は、現場の音楽を楽しむことであり、

その空気感を、写真や動画だけで伝えることは絶対に不可能なのに、

なぜか、それを記録することに執着している人が多い。

 

それは、昨今のSNSの普及により、写真や動画を使って、

自分のプライベートを、気軽にアピールできるようになり、

その素材をより多く集めるための行動として、写真や動画を

撮影する人たちが、自然に増えてきたことが背景にあります。

 

もちろん、それ自体は悪いことばかりではなく、

むしろ、宣伝ツールとして活用すれば、この上ない武器となるし、

店によっては、写真・動画アップを推奨しているところもあります。

 

私の意見としては、先程も言ったとおり、基本的なスタンスとして、

「クラブでの写真撮影を禁止する」ことには賛成です。

 

但し、

 

それは「時」と「場所」によるというのが、私の見解です。

 

その理由は、先程も触れたとおり、現在はSNSの存在があり、

更には、手軽で便利なスマホがこれだけ普及した今、

写真撮影そのものを「悪」とする考え方は根づきにくく、

その価値観を、逆の意味で「強要する」ことも難しい。

 

ここだけ言うと、半ば容認しているように感じられるかもですが、

あらためて言いますが「時」と「場所」をわきまえること。

これだけは、皆様に強く訴えたい。

 

 

いわゆる「音箱」と呼ばれる、フロアが比較的暗く保たれ、

音楽の世界観をより大事にしている空間においては、

その楽しみを遮らないよう、周囲への配慮をしながら撮影する。

 

但し、フラッシュ撮影だけは、絶対にダメ!

 

「え〜?暗くて写らないじゃん」というご意見もあろうが、

これだけは、自身の経験上、絶対に止めていただきたい。

 

フラッシュの強い光が、空間の雰囲気を壊すということもありますが、

あれだけ暗い中、突然目の前でフラッシュをたかれると、

撮られる側は、目に相当なダメージを受けてしまいます。

それも、ひとつではなく複数となると、そのダメージは深刻で、

現に、そのことで視力に支障をきたしたDJさんもいらっしゃいます。

 

DJブースに立たない、一般のお客さんには、わかりづらいかもですが、

わからない人は、試しに自分をフラッシュ撮影してみてください。

絶対に眩しいし、目に光の残像が残る感じがすると思います。

それが、目へのダメージであり、それが一晩で数十回続くとなると、

それが、どれだけのストレスになるか、容易に想像がつくと思います。

 

最低限のエチケットとして、これだけはお願いしたい。

 

他方、映像・照明の演出が派手な大箱などでは、

そういった問題も起こりにくく、また、ネットでの情報拡散により、

集客や収益に結びつける手法を取っている側面もあるため、

そういった「場所」では、写真や動画は、むしろ推奨されると思います。

 

ただ、この考え方を理解するためには、やはり、クラブの本質である

「純粋に現場の音楽を楽しむ」という価値観があることを、

遠回しにでも理解してもらう必要があり、それが困難となると、

記事中のクラブのように、「撮影禁止」という措置をとる以外、

その価値を守る方法がない、というのが現状だと考えています。

 

 

勘違いをしてほしくないのは、クラブにおける写真・動画撮影を

真っ向から否定しているのではない、ということ。

 

但し、SNSの功罪として、良くも悪くもクラブでの楽しみ方が変化し、

そのことが、長年培ってきた本質としての「クラブカルチャー」を

無意識のうちに壊してしまっていることに、気づくべきだということ。

 

「年寄りの遠吠え」と言われてしまえば、それまでですが、

どうか、このことについては、一度真剣に考えていただきたい。

その上で、自身に合った楽しみ方を見つけてほしいと、

老婆心ながら、強く思う次第です。

 

 

あ、もうこんな時間。

明日も仕事だ、さっさと寝よう。

 

 

おやすみなさい。